近所のお祭りの屋台で占いがあったので興味本位で立ち寄ってみた。正直占いの類はまったく信じていないが、まぁ500円だったし、そのくらいならドブに捨てる気持ちで行ってみてもいいだろう。ものは試しだ。

まずは生年月日を聞かれ、古文書のような本をパラパラとめくりはじめる。よく分からない文字で何かを書き始める。この時点で半信半疑だ。生年月日で運命が決まるのであれば同じ生年月日の人は同じ運命を辿ることになる。全く同じ生年月日の人を全員集めて同じような人たちが集まるのか試してみたいものだ。まぁ占いとは運命が分かるとかそういうものではないのだろう。そこに対するぼんやりとした認識が占いに対する疑念を生んでいるのかもしれない。それは本当にごめんなさい。ただ占いに対してそこまで興味を持てないことは事実だ。ちょっとしたお楽しみぐらいの気持ちでいるのがちょうどいい。文字を書き殴った後、徐に話し始める。とりあえず家庭も仕事も順調で安定しているとかそんな感じだったと思う。とにかく周りの屋台の音がうるさいのに加え、占い師の声が小さすぎるのでほとんど聞こえなかった。まぁなんとなくそれっぽいニュアンスのことを言ってるなぁくらいで聞いていた。

続いて謎の文字が書かれた八面体か十面体ぐらいのサイコロを振り始める。おぉ、なんとなく占いっぽい。生年月日よりは今この瞬間の運っぽいものが反映されそうな気がする。「今年の秋頃に何か仕事で大きなことはないですか?」と聞かれる。ギクリ。思い当たる節がある。これは本物かもしれない。いや、待て。大抵の人はそう言われると、あれかなこれかなと無理やり何かを結びつけようとするはずだ。あなたは勇気のある人ですが臆病な一面もありますねと言われて大抵の人がそうかもと思ってしまうようなアレだ。危ない。まんまと手のひらの上で転がされるところだった。曰くその仕事のときは気をつけた方がいいとのこと。なんだ当たり前のことではないか。大したことは言ってない。でも改めてそう言われるとちゃんと気をつけていこうと思える。不思議なものだ。占いとはそうやって第三者に言われたことを勝手に自分の中で解釈して気を引き締めたりするようなものなのかもしれない。

もう一度サイコロを振り始める。今度は健康について。目には気をつけろという。最近目が腫れ上がることがよくある。改めて気をつけなければ。しかしこの歳になれば身体中のあちこちにガタがきている。特に腰だったり、肩だったり。どこでもピンポイントで言われれば、あぁ最近調子悪いかもと思わなくもない。同じ手法か。なかなかやるな。

まぁ占いを毛嫌いしているわけではない。盲信するのは違うと思うが、なんとなく自分の中で解釈して自分を見つめ直す。そんなような良い機会にはなったと思う。そのくらいの感じで十分だ。500円だし。